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  • 執筆者の写真Kenichi Mukai

一緒に氷の世界へ/木原康行、清水洋子、宮尾しげを限定本



今週は久しぶりに限定本を3冊紹介です。

1冊目は北海道名寄市出身の銅版画家・木原康行先生の銅版画本『死と転生 la mort et la metamorphose』です。中村真一郎先生の散文詩と木原康行先生の銅版画各10葉を対にした未綴じ装の大型本です。木原先生は長谷川潔先生に次ぎ、日本人2人目となるフランス画家版画家協会の正会員となり、主にパリで活躍した銅版画家です。エングレービング技法を用い、精緻で エッジの効いた作風が特徴です。未綴じ装のため簡単に額装できますので、好きな作品をじゃんじゃん飾っても良いかと思います。


次は清水洋子先生の石版画集 『 大天使のように -暁- 』です。バタイユの原作を生田耕作先生が訳し、清水洋子先生の石版画 18葉を添えた版画本です。内容はバタイユ、生田先生といえばの、耽美でしかない内容です。こちらは書物研究家・庄司浅水先生の旧蔵本で、清水洋子先生からの自筆書簡2通が付属したA.P版です。





最後は漫画家で江戸風俗研究家でもある、宮尾しげを先生の『風流江戸小咄』の限定版2冊揃いです。両冊肉筆画入り表紙に、正巻両見返しには仕掛け絵、続巻両見返しには手彩色入りなど、漫画家らしく面白い感じの限定本です。書籍本体は並装版と変わりがないのが残念ですが、こちらも自筆書簡が6通も付いており、かなりお買い得な作品です。



来週はこれまた久しぶりに、上田茂春先生の限定本など山岳書を紹介予定です!

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